◇概要
ε-130Dは基本状態で焦点距離430mm F3.3ですが、補正レンズをεエクステンダー130Dに交換して焦点距離650mm F5.0とした状態でも中心から周辺まで均一にシャープな像が得られます。鏡筒側で焦点距離を伸ばすことでアンダーサンプリングを回避し、基本状態では得られなかった天体の細部を高解像に撮影できるのが魅力です。
※上の3枚は撮影時の向きのままです。トップ画像では北を上にしています
フラット画像は以前ご紹介した「鏡筒の対物フード先端にPCモニタを当てる方法」で撮りましたが、今回もこれでピッタリ補正ができました。デジタル一眼レフカメラのミラーボックスケラレの影響もあまり感じず、後処理が行いやすい印象を受けました。
εシリーズの鏡筒は基本状態では
・Fが明るいので比較的短時間の露出でもしっかり写る
・短焦点なので追尾エラーが見えにくい
という性質があり、ベテランの方はもちろん、これから本格的な天体写真に取り組んでみたいという方にもお勧めです。今回発売となったεエクステンダーはタカハシの他のエクステンダーよりもレンズ枚数が多い分高価ではありますが、ε鏡筒に「F5前後で周辺までシャープ、しかも気流条件等によっては基本状態より(写野が狭くはなりますが)より細かい部分まで写せる」という新しい魅力を吹き込み、同じ対象を撮るにしても異なるアプローチができるようになるアクセサリーだと思います。すでに鏡筒をお持ちの方にはぜひともお勧めです!