今回はセレストロンのC8 SCT OTA CG5鏡筒を使った天体写真撮影の結果をご紹介します。
本鏡筒は単体では口径203mm / 焦点距離2000mmで、その大口径を活かして月や惑星の観察・撮影を中心としてマルチに活躍する製品です。それに
・市販のTリング(下図ではビクセンTリング(N))
・カメラ
と接続すると 焦点距離1280mm f/6.3となります。
これだけの長い焦点距離なので、きちんと天体写真を撮ろうとするとオートガイドは不可欠です。今回はC8鏡筒下部の長いアリガタレールを活用して、
を組み合わせて「コバンザメ方式」で吊り下げるようにして取り付けました。
この方法でオートガイドは全く問題なく成功しました。鏡筒下部にアリガタレールが付いている機種ではおすすめの方法です。
さて、撮影後の画像はこのような感じです。(冷却CMOSカメラなのでデジタル一眼レフカメラの「撮って出し」とは異なります)
周辺光量落ちと、周辺では像がやや崩れますが、マイクロフォーサーズ~APS-Cの範囲に限れば周辺光量落ちも少なく像もシャープです。このくらいのセンサーのカメラと組み合わせれば、F6.3の明るさを活かして系外銀河や惑星状星雲、星団などの撮影に活躍しそうです!
C8鏡筒は口径20cmクラスにも関わらず、【本体5.7kg・全長432mm】とかなり軽量コンパクトなのも魅力です。比較的小型の赤道儀にも載せやすい鏡筒で、いつもは自宅近くから月や惑星を楽しめます。夜空の暗い所では光量を活かして星雲や星団を見るのも楽しいです。それに加えて、このレデューサーを使えばf/10→f/6.3まで明るくなるのと同時にマイクロフォーサーズ~APS-C程度までの範囲でシャープな像を写せるので、マルチに使えるコストパフォーマンスに優れた鏡筒と言えると思います。
同じ20cmクラスの鏡筒では、より中心像の鋭いMewlon180CやMewlon210、Fの明るいR200SS、天体写真性能を高めたEdgeHD800-CG5などがあり激戦区ではありますが、そこにお求めやすい価格のマルチプレーヤーC8 SCT OTA CG5 も加わって、ニーズに合わせたものをお選びいただけます!
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※今回はデジタル一眼レフカメラではなくZWO ASI2400MC Proでの撮影です。冷却CMOSカメラの画像処理過程になじみのない方も多くいらっしゃると思いますので、そのあたりは今後の記事でご紹介したいと思います。
※光害のつよい神奈川県川崎市からの撮影です。ワンショットナローバンドフィルター オプトロンL-eXtremeを使っています。こうした話題もご紹介していきたいと思っております…!