スターベース東京のブログ

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TOAシリーズ鏡筒に適合する赤道儀について

TOA-130NS, TOA-130NFB, TOA-150B鏡筒はタカハシを代表する大口径屈折望遠鏡です。傑出したシャープネスで眼視用最強の屈折望遠鏡として絶大な人気を誇る一方で、「TOA-645フラットナー」や「TOA-35レデューサー」を併用すれば以下の作例のように写真用としても最高の結像性能が得られます。

TOA-130NS + TOA-645フラットナー + ZWO ASI2400MC Pro

TOA-130NFB + TOA-35 レデューサー 0.7× + ZWO ASI6200MC Pro

最近はTOAシリーズ鏡筒に関するお問い合わせが増えてきています。特に多いのが赤道儀についてのお問い合わせです。大きく重いTOAシリーズ鏡筒を載せて安定駆動できる赤道儀は限られます。

 

このブログ記事では、TOAシリーズ鏡筒を載せるための赤道儀についてご紹介いたします。

 

TOA-130NS / NFB

いずれも鏡筒 + 鏡筒バンド一式で14kg程となり、大型のアイピースやカメラを取り付けると全体で16-18kg程になることもあります。しかも鏡筒が長いので風に振られやすく、赤道儀の単純な「搭載重量」に収まっていれば大丈夫とも言いにくいところです。

ケンコー AZEQ6GT-J赤道儀

Sky-Watcher EQ6R赤道儀は搭載重量20kgで、眼視であれば問題なく使えるコストパフォーマンスに優れた選択肢ではありますが、天体写真撮影の場合は"風が強くなってくると厳しい"というお客様の声もございます。そこで、もう一回り大きな ケンコー AZEQ6GT-J赤道儀(三脚付)をお勧めいたします。

搭載例はこちらです。

バランスウェイトは付属品だけで十分で、追加購入は不要です。眼視は全く問題ありませんし、何かと重くなりがちな天体写真撮影においても、風が強くなければ実用上十分な剛性を有しています。この赤道儀を使用して天体写真を撮影した際のオートガイドの結果がこちらです。

TOA-130NFB を AZEQ6GT-J 赤道儀に搭載した際のガイドグラフ

問題ないレベルであることがお分かりいただけるかと思います。なお、TOA-645フラットナーを使用すると接眼部~カメラまでがかなり長くなり、筒先が天頂を向くとカメラと三脚が干渉してしまいます。こちらの 延長ピラー を併用することで干渉の可能性を減らせます。完全な自動導入・自動撮影を行う場合には、念のためカメラと三脚が干渉しないことを目視で確かめてからご使用ください。

 

ZWO AM5N赤道儀

ZWO AM5N赤道儀TOA-130NS/NFB鏡筒を搭載してお使いいただけます。特にTOA-130NSは、ウエイトバンドを外せば本体約9.9kgと軽く出来るので相性が良いです。転倒防止のために、5kgのバランスウエイトを必ず取り付ける必要があります。

三脚はメーカー純正のTC40カーボン三脚ではなく、例えば下図のようにしっかりしたものを使用する必要があります。この場合もカメラと三脚が干渉しないようにご注意ください。MORE BLUEのアダプターは約30cmの延長効果もあるので干渉のリスクが低下します。

SXP2赤道儀WL

TOA-130NSを眼視のみで使用する場合、ビクセン SXD2赤道儀WLSXP2赤道儀WL も候補となります。ただしウエイトバンドを外し、鏡筒バンドも MORE BLUE TB010 など軽量なものにすることをお勧めします。バランスウェイトは付属品だけでは足りないので、追加してください。

ウエイトバンドを外すと鏡筒の重心が対物側へ寄り、赤道儀と鏡筒の接続面から接眼部までが長くなります。鏡筒の取り回しの観点からはやや不便になりますが、これらの日本製赤道儀TOA-130NSを載せたいという場合は、現状ではこのようになります。

 

AXJ赤道儀WL, AXD2赤道儀WL, CQ350PRO赤道儀EQ8赤道儀など、より大型の赤道儀であれば、一層安定して搭載・お使いいただけます。

 

TOA-150B

鏡筒単体(約14.5kg)での重心がかなり対物側に寄っているので、ウエイトバンドとTOAグリップ(約4.8kg)を付属させ、全体の重心を中央に近づけて取り回しを向上しています。赤道儀への着脱を安全に行うためにもTOAグリップは重要なので、できればこのまま一式(約19.3kg)で運用いただきたいですが、赤道儀によってはこれらを外さないと搭載できない(外せば搭載できる)場合もございます。

ケンコー AZEQ6GT-J 赤道儀

TOA-130NS/NFB鏡筒を搭載可能とご紹介した ケンコー AZEQ6GT-J 赤道儀は、下図のようにウエイトバンドとTOAグリップを外せば何とか使用可能です。ただし赤道儀の搭載限界に近い状態ですので、天体写真を本格的に撮影したい場合など、安定した運用をお望みの場合にはお勧めいたしません。

延長ピラーが無い場合、三脚と接眼部が接触する姿勢があります。延長ピラーが有った方が接眼部の干渉リスクを減らせます。

鏡筒を天頂付近に向けると干渉してしまいます



その他の赤道儀

TOA-150B鏡筒は、ウエイトバンドとTOAグリップを外しても、鏡筒バンドとアリガタ等一式を加味すると最低でも16kgとなります。鏡筒が太くなることによるモーメント荷重の増大を考慮すると、ZWO AM5N 赤道儀は避けた方が安全でしょう。ビクセン赤道儀ではAXJ赤道儀WLAXD2赤道儀WLが必要で、本当はAXD2赤道儀WLをお勧めしたいです。(その場合はウエイトバンドとTOAグリップは取り付けたままでOKです。)Sky-WatcherのCQ350PRO赤道儀EQ8シリーズでも問題なく搭載できます。



 

TOAシリーズ鏡筒は、量産屈折望遠鏡の世界最高峰として自信を持ってお勧めできる、傑出した結像性能をもつ製品です。今回のブログ記事では赤道儀への搭載に限ってご紹介しましたが、補正レンズ等、その他ご不明な点がありましたら こちらのお問い合わせフォーム からお気軽にご連絡ください。

 

どうぞよろしくお願いいたします。