◇概要
「CCA-250」は、直焦点(F5.0)ではΦ88mm、645レデューサーの併用時(F3.6)でもΦ60mmのデジタル中判をフルカバーする広大なイメージサークルを持ち、その全面で非常にシャープな像を結ぶのが特長の最高峰のアストログラフです。頑丈に造り込まれた鏡筒は姿勢変化による光軸ずれが僅少で、カーボンチューブ採用のため温度変化によるピントずれに強く、筒内気流を制御するファンも装備されています。なかなか持ち出す機会に恵まれなかった本機ですが、ようやく直焦点で撮影することができました。
35mmフルサイズの全面にわたり申し分ない星像です。気流次第でどこまでもシャープになりそうな印象を受けます。私にとってはCCA-250のファーストライトでしたが、特に何も苦労することなくこれだけシャープな画像が得られたことに驚きました。ただ、主鏡バッフルや副鏡径が大きめなので、相対的に多くの光が斜めからセンサー面に入射することになり、そのためデジタル一眼レフカメラではミラーボックスのケラレなどが他の同じようなF値の鏡筒よりも大きく出るように感じました。できればミラーボックスを持たないラージセンサーのカメラ(フルサイズ冷却CMOSや、それを超えるサイズの冷却CCDなど)を取り付けて、じっくり露光を重ね、最高の天体写真を撮影するのに使っていただきたい鏡筒です。