スターベース東京のブログ

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【SXP2赤道儀+ASG-CB90三脚】試用レビューです

 

先日の嬬恋村遠征ではFC-100DF鏡筒一式をSXP2赤道儀に載せて撮影を行いました。SXP赤道儀と外観が大きく変わったSXP2赤道儀ですが、新型三脚と合わせた全体の使い心地について、下記レビューを述べたいと思います。

 

※本記事の内容はあくまで個人の感想です。ご了承ください。

 

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今回の遠征に使用した機材一式です。SXP2赤道儀にFC-100DF鏡筒・GT-40を「親子亀方式」で載せました。この一式で総額税込110万円ほどになります(カメラ込み)

 

<ASG-CB90三脚>
・SXP赤道儀の推奨三脚であった「SXG-HAL130」とくらべると、組み上げた際の方位方向のねじれが減っています。また脚の伸縮固定は軽い力でガッチリ締めあげることが可能で、ストレスなく運用できます。

・性能面でも優れたASG-CB90三脚ですが、一番の魅力は軽量・コンパクト性にあると思います。車移動においても軽量・コンパクトなので荷室の隙間に気軽に入れられるのは大きなメリットです。特に疲労の溜まった撤収時には、大きくて重い三脚を運ぶ必要がないので精神的にもとても楽になります。


<SXP2赤道儀
・極軸体を両側の板で支えるフォーク式構造を採用していますが、ここに手を掛けると片手で持ち上げることが可能でした。空いたもう一方の手で収納ケースを開いたり、三脚に載せるときのガイドをしたりと、持ち上げるのに両手が必要な赤道儀とくらべて使いやすかったです。

・ウェイトレス構造のため、少しのバランスウェイトで大きな鏡筒等を搭載できます。ただし今回のFC-100DF一式のように軽めの鏡筒等を載せるときは、付属の3.7kgウェイトではウェイト側が重すぎて釣り合いがとれませんので、軽めのウェイトを追加購入する必要があります。(今回は2.8kgウェイトを1ケ使用しました)

赤経クランプがSXPの側面から極軸体の上面へ移動しました。この影響で、鏡筒の前後バランスを調整するときなど「赤緯クランプを緩めて赤緯軸を回す」動作をすると、赤緯クランプを持つ指が赤経赤緯の両クランプに挟まれる可能性があります。特に初期状態で鏡筒前後バランスが大きく偏っている場合などは、鏡筒等の自重で指を強く挟まれる危険がありますので十分注意が必要です。

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赤緯軸を大きく回す時は注意してください

・極軸合わせに使う極軸高度調整ネジは大変ピッチの細かいものが採用されています。強力な締め付けが可能な一方で、締め付け完了となる位置が曖昧で、力を込めればどこまででも回せてしまいそうな気がします。もう少しピッチの粗いネジでもよかったかもしれません。


<全体の使用感>
SXP2+ASG-CB90三脚に長い鏡筒を載せ、その鏡筒を押したり引いたりすると若干のしなりのようなものを感じられます。これは主に三脚の方位方向のねじれでしょう。ただしこれはとても意地悪なチェックで、実際、今回の撮影ではオートガイド成功率は100%でした。少なくとも数kg程度の鏡筒等で天体撮影を行う場合、SXP2+ASG-CB90三脚の組み合わせは、大変実用性の高いものと言えるでしょう。

 

※タカハシ「メタル三脚SE」や「EM-200赤道儀」は大変剛性が高く、手で強くゆすってもガタやねじれはほとんど感じられません。こうした「意地悪なテストに耐える機材」は過酷な環境下でも安定して使用できますが、重く大きく、もしくは高価になってしまうのが実情です。
天体撮影時に風が機材を押す力は、手でグイグイ押すのよりはるかに小さなものです。手でゆすって若干のしなりが感じられると不安になるかもしれませんが、実用上問題がなければそれでいいという考え方もあります。