◇概要
FC-100DZは2019年9月に新発売となった焦点距離800mm / F8.0の鏡筒で、2枚玉フローライトアポクロマート屈折望遠鏡として「FCシリーズの完成形」を謳う高性能な天体望遠鏡です。そのままでの眼視像のシャープさ・色付きの少なさはもちろん、これまでのFC-100Dシリーズと同じ補正レンズを使った天体写真撮影にも高い適性を持っています。
今回はFC-100DF用に設計された焦点距離を約2/3に短縮するスーパーレデューサー「FC-35レデューサー0.66×」を併用して天体写真撮影を行った結果をご紹介します。
この状態では焦点距離530mm / F5.3 / イメージサークルΦ44mm となり、35mm版フルサイズをカバーするアストロカメラになります。
今回使用した「FC-35レデューサー0.66×」の魅力は、鏡筒と併用することで
眼視優先でF8前後のFC-100Dシリーズ → F5前後の明るいフルサイズ対応アストロカメラ
にできることにあります。FC-100DFではF4.8、FC-100DZではF5.3とFSQシリーズ並みの明るさで、しかも直焦点やフラットナー併用時にくらべて写野が広がるので、APS-Cなどのカメラで直焦点やフラットナー併用時にあふれてしまうような大型のメジャー天体を写野に収めることができるのが大きなメリットです。たとえば今回のM33銀河でも、APS-Cセンサーのカメラで撮影すると
このような画角になります。
FC-35レデューサー0.66×は、FC-100Dシリーズ鏡筒のF値を明るく・写野を広くして天体撮影の可能性を拡げたい方におすすめです!!