スターベース東京のブログ

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【FS-60C 誕生25周年記念】FS-60CBX発売!!

1999年1月に生産を開始したタカハシの2枚玉フローライトアポクロマート望遠鏡「FS-60C」は2024年に誕生25周年を迎えます。

FS-60C

(記事を書いている私もそうでしたが)大変ありがたいことに「いつかはタカハシ」と弊社鏡筒にあこがれを抱いてくださる方も多くいらっしゃり「FS-60C(CB/Q)」はそんな皆様の夢を長年にわたって叶えてきた鏡筒であるかもしれません。初めて手にした"思い出の望遠鏡"としていつまでも大切に使用してくださる方も多くいらっしゃいます。本当にありがとうございます。

現行品である「FS-60CB」の一番の魅力は、軽量コンパクトでタカハシ鏡筒の中では比較的安価であることでしょう。「レデューサーC0.72×」( 255mm/F4.2)や「FC/FSマルチフラットナー1.04×」( 370mm/F6.2)を併用することで、様々な焦点距離に変化させることもできます。十分に天体写真を楽しむことができる望遠鏡です。

また「エクステンダーCQ1.7×」を使用すれば「FS-60Q」(600mm/F10)相当となり眼視用のコンパクト屈折望遠鏡としても活躍してくれます。

このように現在でも皆様に愛され続けている「FS-60C」が誕生25周年を迎えるにあたって今回発売となったのが「FS-60CBX」です。

限定モデル FS-60CBX

限定モデル「CBX」の大きな特徴は、撮影スタイルに対応しやすいように最小限のモジュール構成となっていることです。一番の魅力は「快適な撮影に必須な回転装置が標準で付属していながらFS-60CBより安い」ことかと思います。以下に2つの鏡筒の違いを表にまとめてみました。

  FS-60CBX FS-60CB
カメラ回転装置(S) あり なし
ドローチューブ延長筒 あり あり
補助リング(FS-60CB) あり あり
眼視アダプター(FS-60CB) なし あり
アイピースアダプター接続環(長) なし あり
31.7アイピースアダプター なし あり
6×30ファインダー(脚つき) なし あり
販売価格(税込) 79,200円 89,100円

 

このように「天体写真を始めるためにFS-60CBを買ってみようかなぁ・・・」と思っている方には、まさにぴったりのリング構成となっております。私もFS-60CBで天体写真を楽しんでいますが、先日たまたまアンドロメダ銀河を撮影しましたのでご紹介させていただきます。

M31 アンドロメダ銀河
FS-60CB+レデューサーC0.72×+ASI294MM Pro
ゲイン120 2×2bin 180秒×58枚 総露光 2時間54分

いかがでしょう。結構迫力のある「THE アンドロメダ銀河」を撮影でき大満足です。天体写真って楽しい!と思わせてくれる鏡筒であることを再認識できました。

 

また、軽量かつコンパクトであるこの鏡筒は「海外遠征」でも大活躍です。時間が限られた中での撮影には、レデューサー併用でF4.2となる”速写性”も大きなメリットとなってくれます。

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大マゼラン雲 ニュージーランド・レイクテカポ湖畔にて撮影 
 Canon EOS 6D(IR改造) 4枚モザイク

さらに「FC/FSマルチフラットナー1.04×」を併用すれば周辺の星像が大幅に改善され、ほぼ全面フラットフィールドとなることも魅力の一つです。

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IC1396(jpeg撮って出し)
FS-60CB + FC/FSマルチフラットナー1.04×+ Canon EOS 6D(IR改造) 
ISO-3200 360s 

また「エクステンダーCQ1.7×」を使用して「FS-60Q」相当にすれば、F10と暗くはなってしまいますが、中心から周辺まで均一でシャープな焦点距離600mmの望遠レンズとなるため、星雲や銀河をさらにクローズアップしての撮影にも活用できます。

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馬頭星雲付近 
FS-60CB+エクステンダーCQ1.7×+Canon EOS 6D(IR改造) 
ISO-6400 150秒×16枚(総露光40分)

 

今回は以上となります。回転装置付きで天体写真撮影に特化したリング構成の25周年記念限定モデル「FS-60CBX」。ぜひご検討ください!!